どうも、おれです。

車両の乗り心地やコーナリング性能において重要な役割を果たすバネレート。

こちらを走るステージによって自動計算するフォームを作りました。

根拠となっているのは「固有振動数」の数式です。
固有振動数Hz=√(スプリングレートN・m÷単輪バネ上重量Kg)÷2Π
※参考:自動車のサスペンションの固有振動数(ばね乗数)の計算方法 https://dskjal.com/car/natural-frequency-for-car-spring.html

ステージは以下の分類を目安にしてください。
所説あるうちの数値の大きいものを採用しています。

乗り心地重視のラグジュアリー:1.0~1.5Hz
峠道などワインディングの公道走り屋仕様:1.5~2.2Hz
ハイグリップラジアルからSタイヤまでの走行会仕様:2.2~2.7Hz
スリックタイヤのレーシングカー:3.0Hz~

また、本来はバネ上重量で計算するべきなのですが、ホイールなどファッション性もありますし、何よりサスペンションアームを付け根から全部バラしてナックルやらブレーキローターやら計測するのはシロウト作業としては大変だと考え、単純に車軸にかかる重量、いわゆる軸重を採用しています。
よって、大径極太ホイールやビッグローター装着などバネ下重量が重くなると思われる場合は、周波数の波が緩やかになりますので気持ちレートを落とすと考えてください。

前提条件として、バネは直巻きの非プログレッシブスプリング、車高調整ダンパーは全長調整式が必須です。

お待たせしましたバネレート自動計算はこちら

現状のレートと比較していかがだったでしょうか?

騙された、と思う前に

自動計算で算出されたレートのバネを入れたら突き上げがひどくなった

といった場合、バネ自体の許容荷重や線面密着までの移動量・荷重の設定に間違いがないかの確認が必要です。
それらが条件を満たしている場合は、ダンパーのストロークの設定を見直してください。

低いレートの場合は縮みストローク確保のためのプリロードを増す方向です。
高いレートの場合は逆に伸びストローク不足で段差で車体が落下しているので、テンダースプリングを入れるなど1G状態での縮み量を増やし、伸びストロークの確保をすることが必要です。

テンダーを入れたら縮みストロークが不足しないようこちらもプリロードをしっかりつける必要があります。

自動計算で算出されたレートのバネを入れたら跳ねちゃって仕方ない

といった場合、ダンパーの減衰力・特性がレートにマッチしていないと思われます。

低レートのバネを組んで跳ねている場合は、減衰過多でダンパーが動いていないことからくるシャシーのハネ。いわゆる突き上げです。
高レートの場合は、ダンパーの減衰不足によってバネが減衰しないことからくるバネの跳ねです。

この自動計算レートによって速さは保証されません(笑)

あくまで自動計算されたレートは基準です。各コースごとのセットアップは基準を参考に上下することで行ってみてください。
特に一番速度が出るコーナーに合わせると良い傾向が多いです。

現場でできることとしては、車高の前後バランスを変えることは重量配分という面もそうですが、重量の変化に伴って「相対的に」レートアップ/ダウンの効果もあります。

試しに自動計算フォームで重量配分の項目を変更してもらうと算出レートの変化がありますね。
重量が増すとレートが増える分、現在設定されているレートが低くなることと同じ効果となるのです。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事