サススプリングセッティングの基本はとにかく「量」のコントロール

ども、男のクセに冷え症のおれです。

基礎代謝が低いのかな~。
血圧も全然低いの。上が90とか90弱。
同年代が高血圧とか言っててマジウケル。
まじでオッサンなんだな、と。
頭の中は全然20代なんだけどな。

 

今日はサスペンション、というかダンパーというか、まストロークなどの「量」のお話。

偉そうに書くけどおれは所詮普通の人ですので、間違いなどあったらコメントなどでどんどんツッコんでくださいね!
みんなで知識を共有するのがインテルネッツのうまい使い方☆
ここはひどいインテルネッツですね

基本的なのは以下で書いたとおり。

で、とりあえずおれの車のリアサスペンションをモルモットにしてみましょう。

きったね(笑)

いわゆるトリプルスプリングでセットしてあるんだな。
トリプルスプリングは、ツインスプリングの「発展形」というよりも「仕方なくそうなっちゃう」というのがおれの見解。

あと、今は手持ちの都合でテンダーを組んでるけどほとんどレートがないヘルパーの方が役目としては良いな、と考えています。

ということでツインスプリングの説明から。

そもそもツインにしている理由。
それは「よりハイレートのスプリングを組みたいから」です。

ざっくり雑に言ってしまえばスプリングレートが上がるとグリップが高まる。
レートが低いとロールしている間はスプリングが荷重を受け持ってしまってタイヤがつぶれていかないんですね。
早い段階で突っ張ってタイヤを潰したければスプリングレートを上げる必要があるわけです。
つまり、早い段階で突っ張りたい(=縮み側のストロークを減らしたい)からハイレート、ということです。

この役割を受け持っているのがメインスプリングです。

ただ、これをシングルでやるとコーナーで荷重が抜ける内側も車体を強く押し上げるので実はロールの「モーメント」が増えます。
ストローク量じゃなくて力の量(モーメント)ね。
そうなると外側のタイヤの仕事量が増える一方で内側の仕事量が減ってしまう。
外側はめいっぱい仕事してもう余裕が無いのに内側は全然仕事していない、みたいな。

レートが高いと1Gで縮むストロークが少ないので荷重が抜けると全然伸びないことになります。
コーナリングのGと併せて、モーメントによって勢いがついて下手するとリフトします。
せっかく4つタイヤがついてるのに外側ばっかり仕事をさせて勿体ない、ということですね。

そこを補うのが1G状態で密着しないプライマリースプリング。
2つのスプリングを直列に並べると合成レートといってスプリングレートが低くなります。
合成レートの計算式や仕組みの話は別で書きますね。

その低くなったレートによって1Gの縮みストロークが増して伸びストロークを確保することができます。

と共に!(ここが重要)シングルスプリングセッティングと比較してモーメントが減少します。
コーナリング中は内側の荷重が1G以下になるため合成レートで低くなりますので、内側が車体を押し上げるモーメントが減るんですね。
つまりロールのモーメントが減少し、車体はよりフラットな姿勢を作ることができます。
当然受けるGなりのロールはしますが、シングルレートのようなモーメントが減少することでロールも減少するのです。

これらのことで、仕事量を内外のタイヤに分散することができます。

わかりやすいようにロールで説明しましたが、サスペンションは対角線上で影響しますので、当然ピッチ方向にも作用します。

「ツインスプリングなんて、街乗りは合成レート領域だけ使って乗り心地よく、Gが高まるとレートが高くなるようにしてるだけなんでしょ」
という話もありますがそうではないことがわかっていただけましたでしょうか。

ここまで説明しましたが、

ではツインスプリングがシングルに対して優れているのか、速いのか、
という話は全く別、ということなんです。

ストロークやモーメントを理解して、その作動をどのように使うのか、その作動によってタイヤがどう仕事をするのかを決めるのが最終的なセッティングになるわけです。
ここが一番大事なことなので、ツインの方が~とかシングルの方が~と争う必要は無いんですね。

どちらの方がセットアップしやすいのか?走るコースは?どういったジャンルで走るのか?どうかなどでも変わります。

お願いするショップや自分でやるならやりやすい方が良いでしょう。

とにかくスプリングの役割はストロークと同時にモーメントも決めています。
そのことを念頭にセットアップすると良いのではないでしょうか。

さて、最後におまけのトリプルスプリングの話。

冒頭で、仕方なくそうなっちゃう、と書きました。

これもやはり「量」でして、メインレートが上がってくるといくら合成レートで低レートになるとはいえ1Gでの縮みストローク減少(=伸びストロークの減少)が起こります。
その不足分のストロークの確保のためにテンダー(orヘルパー)を組み込むのです。

わかりやすいのがバンピーな路面の、凸ではなく凹のとき。
伸びストローク不足の場合、タイヤが路面に追随しようとしても凹みに届かなければ車体ごと落下するしかありません。
落下すれば当然それだけの下方向のモーメントが発生してダンパーが縮み、縮んだ状態で凹の出口の段差にぶつかることでさらに縮んで底づき&突き上げ、となるんですね。

なので、トリプルスプリングはツインスプリングの伸びストロークの最後の味付け、テーブル胡椒、といったところでしょうか。

 

サスペンションスプリングの基本というタイトルのくせにマルチレートスプリングの説明になってしまった(^^;
まぁ、マルチスプリングはいろんな要素が絡むのでバーッと説明するのに都合がいいんですよね。

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